川喜多喬&アソシエイツ

川喜多喬
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古人から学べる幸せ プリント
古典を1000円で読めるなんて幸せである。  活字離れ、らしい。若者ばかりではない。私の知っている大学教授や准教授は漫画ばかり読んでいる。だが、活字中毒の私は、出版社や翻訳家に感謝しながら本を読む。

 古代ローマの偉人のラテン語を、いまさら私が勉強を始めて読むとなると、いったいどれだけの費用がかかることか。それが、わずか600円とか1000円で、日本語で読める。翻訳家の努力は、いかばかりか・・・たぶん、ほとんど収入増にはならぬであろうに・・・・。偉い!。

 昨日読んだのはキケロー『弁論家について(上)』(岩波文庫)である。名訳と言ってよい(もちろん原文はまったく知らないが・・・日本語になっている。正反対だが、どこかのテレビ局が、日曜日本と言えばいいのを、サンデー・ジャポンと言う。サンデーは英語で、ジャポンはフランス語である。略してサンジャポと言うのだそうだ、阿呆か、このジャーナリストもどきたちは、またその番組のスポンサーどもは)。

さて
最も優れた能力のある者をわれわれが督励もせずに放ったらかしにしておくのはけっして良くないことだが、並みの能力のある者を怖じ気づかせて後込みさせるのも良くないことなのだ。最も優れた能力というものは何かしら神的なものなのであり、並みの能力、言い換えれば、しても最良にはできないことはしない、あるいはしても最悪ではないことをする、というのは人間的なものに患われるからである。しかし、三番目のもの、つまり、適性に反して、また、能力に反して熱弁をふるうのは、カトゥルス、君が熱弁家の何がしについて語ったように、自ら触れ役となって自らの愚かさの証人をできるだけ集めようとしているようなものだ。だから、督励し、援助する必要があると分かった人には、われわれは、経験がわれわれに教えてくれたものだけを伝え、われわれを導き手として、われわれ自身が導き手なしで到達したところまでその彼が到達できるようにさせる、そういったやり方で語りかけることにしようではないか。なぜなら、それがせいぜいわれわれにできる最良の教えなのであるから。」(大西英夫 大先生 訳)

人材育成の勧め、である。とくに、神業たる優れた人物でもなく、出鱈目をやる無能でもなく、中間の、人たるがゆえに患う、並みの能力のある人、の援助が大切だ、という指摘は賛成である。・・当たり前か?では見たまえ、世間の人材育成論は、トップタレントかそれとも問題兒ばかりに眼を向けて、多数の「並み」を忘れていることを。


 明日はプルタルコス『似て非なる友について』(同じく岩波文庫)を読む。かつて友と誤解した人の顔を思い浮かべるつもりである。
雨読に徹することにすれば自分らしい生き方にさほどのカネはかからない。2,3万いただければ、1年の土日に読めるほどの本が買える。
最終更新日 ( 2009/06/21 Sunday 07:56:25 JST )
 
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