第一次大戦前のイギリスの俳優兼興行師に、ハーバート・ビアボーム・ツリーという人がいた。
どういうわけかサーである。第二次大戦後、ビートルズがサーの称号をもらったのに怒って、サーを返上したイギリス下級貴族がいたらしいが、俳優でもサーになった人はたくさんいるが、俳優になってサーをもらったのか、もともと貴族が道楽で俳優をやったのかは定かではない。
サー・ツリー、あるとき郵便局に出向いて切手を一枚、所望した。窓口職員が100枚つづりの切手シートを引き出しからとりだすと、サーは手を伸ばしてど真ん中の切手を指さし、「これをもらおう!」と言ったとか。どれでも同じと思うが・・・つまらぬところにこだわって他人に余計な手間暇をかけさせるのが「偉い人」の特技である。
さて、最近はとにかく飲食店の「こだわり」にうんざりする。「こだわる」ことにうんざりするのではなく、「こだわり」を偉そうに言い立てることにうんざりするのである。先日も神楽坂のある店に入ったら、「味にこだわっています」と言われた。あたりまえじゃないか。ばかばかしいのですぐに店を出た。次の店には「素材にこだわっている」とわざわざメニューに書いてあった。「食糧問題に配慮し、先客の残り物をお出しすることにこだわっています」と書いていないだけ、ましか。
船場吉兆に合掌。お馬鹿タレントをクイズ番組に出すことにこだわり続けるマスコミ各社にも早く合掌をしたい。 |
|
最終更新日 ( 2009/06/21 Sunday 07:54:42 JST )
|